ピュアな少年の心を詩に託して
青木景子(詩)/きたのじゅんこ(絵)『風の中の少年たち〈抒情詩集シリーズ〉』(サンリオ/800円)
建石修志『標本箱の少年』(ペヨトル工房/5800円)
1991.11.15 未採用原稿
「懐かしい場所へ
帰るために
旅をしている少年に寄せて」
この文は、『風の中の少年たち』冒頭に掲げられた言葉です。私は書店で何気なくパラパラとめくった時にこの文が目に付き、得も云われぬ衝動にかられて買い求めました。
私は、割と詩集を読むほうですが、その内容は和歌、漢詩などといった、いくぶん男性的なものが主でした。なぜか、これまで“女性作家”による詩は殆ど読んでいません。今まであまり機会が得られなかった、よい作品・詩人に巡り会えなかった、というのがその理由だったのかも知れません。
しかし今回、この詩集を手に取った時、あの一文を読んだ時、私は今までに詩を読んで感じたことのないもの――私の少ないボキャブラリーではとうてい語り尽くせないが、強いて云うなら「ほのかな暖かさ」――を感じ得たのです。
私は、特に「II 春の迷宮」に含まれている「君ヘ」が好きです。いや、何か私自身とオーバー・ラップするところもあって壊かしいのです。
また、この詩集を飾りたてるものとしてのイラストも、とても素敵です。このイラストを見たとき、私は『建石修志画集・標本箱の少年』を思い浮かべていました。その根底とするところに、何か共通項があるのかも知れません。
最後に。
この詩集は、別段JUNEを描いたものではありません(と思う)。ですが、ぜひ皆さんにも読んで欲しい。読んで、何かしらを感じて欲しいし、ピュアな感覚を失わないで欲しいのです。特に、JUNEを愛読している少女、そして――少年たちに。
(東京都/お~いしいよ♥)
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|---|---|---|---|
| 青木景子 | 風の中の少年たち〈抒情詩集シリーズ〉 | ||
| 建石修志 | 標本箱の少年―建石修志画集 | ||





