[統一地方選]
新都知事に石原慎太郎氏!
今後の国政の行方は?

(1999/04/12、初出:「夢野の眼」第4号)

●東京都知事開票結果● 開票率 100%
氏名所属政党名得票数得票率
当選石原慎太郎無所・新1,664,55830.5%
 鳩山邦夫無所・新851,13015.6%
 舛添要一無所・新836,10415.3%
 明石 康無所・新690,38012.6%
 三上 満無所・新661,88112.1%
 柿沢弘治無所・新632,05411.6%
 ドクター・中松無所・新100,1231.8%
 宮崎喜文無所・新5,0760.1%
 川上俊夫無所・新4,7330.1%
 羽柴誠三秀吉無所・新2,8940.1%
 佐藤文治諸派・新2,3570.0%
 鈴木昭治無所・新2,2400.0%
 石田和男無所・新2,0310.0%
 小山信一無所・新1,9850.0%
 鈴木博之無所・新1,9680.0%
 中川秀樹無所・新1,5760.0%
 大網義明無所・新1,3470.0%
 津田宣明無所・新8020.0%
 立岡正一無所・新5990.0%

新都知事に石原慎太郎氏!

 開票はほぼ終了し、私の予想がほぼ違わなかった。
 投票率は前回より微増し、その結果、7割は可能性があるとした石原慎太郎氏の新都知事誕生となった。
 開票98%の段階で石原氏は1,646,549票、2位につけている鳩山氏の841,795票から大きく水を開けて、悠々と当選圏内に入った。
 当初は再選挙の可能性が論じられていたものの、最初の段階から石原氏の独走が続き、そのまま逃げ切った。

 しかし、石原氏が新都知事になったことで、問題は山積だ。まず、石原都政というものが見えてこない。そもそも、都政に思い入れがあったということが見えてなかっただけに、難しいのだ。

 詳細な分析は次号に持ちこしたいが、なぜ、石原氏が勝ったのか。
 まずは、投票率。結果として、前回を上回る投票率になった、ということが、浮動票(無党派層)を多くかき集めた要因だろう。
 そして、石原軍団強し、に尽きるか。正直いって、人気投票だった。そこには政策論争の入る余地はなかった。

 自公の敗北(三連敗)。今回は、公明党は都連の推薦で党本部ではなかったが、結果としてほとんどの公明票は明石氏に入れられていた。しかし、自民党が全身で支援していたにもかかわらず、自民支持者の多くは石原氏に票を投じ、鳩山、舛添、柿澤氏にも分かれた。自民党総裁、内閣総理大臣が引っ張り出したにもかかわらず、自民の力は明石氏には流れなかったのである。これは、いろいろ言い訳をしても自民党執行部の責任は免れまい。
 そして、鳩山氏。2位に付けながらもダブルスコア負け。おそらく、当初より民主党支持で動き、そして公明の支持もあれば、いい勝負が出来たであろうが、風は吹かなかった。民主党も、正念場である。ここで解散があるとすると、民主党も大変なことになる。
 意外に頑張ったのが舛添氏。ないないづくしでここまで票を得たのは、やはりメジャーであったためだろう。しかし、舛添氏が出した提言にはいい部分もあるので、石原氏も取り入れるところは取り入れたらいいと思う。
 三上氏はやはり共産党という色が邪魔をしたか。逆に、金八先生という部分はマスコミをおおいに使えたのでよかったのだろうか。
 柿澤氏。主要候補といわれつつ、経済に明るい候補であるはずが、三上氏にも負ける6位。だっちゅーの、とかカッキーとかいってもごまかされないぞ、というところか。
 以下、続く……意外、意外な結果にも見える。次号では、いわゆる泡沫候補、インディーズ候補と呼ばれた人々にもスポットを当ててみたい。

 今回の都知事選を見ていて思ったのは、告示前に延々と続けられたテレビなどを使った政策論争、そして、告示後は一切禁止という不条理さ。その中では、結局、目立ったもの勝ちになる。すなわち石原氏。最後に颯爽と(?)登場し、人気タレント軍団をフル活動、入れられた浮動票の多くはそれが要因ではなかったか。
 インターネットのホームページも含め、情報化社会、メディア社会の中で法律が追いついていないのだ。電子投票制度も含め、今後の課題である。
 それから、前号に付したアンケートは、既に数名の回答をいただいたが、引き続き募集しているのでお願いしたい。

今後の国政の行方は?

 自民党は、都知事選は国政と直接関係ないと言って逃げるつもりだが、そうは問屋が降ろさない。首相みずからが出馬を要請し、明石氏もそれを受けてから決意を固めたのだから、首相をはじめ、党執行部、都連にも重大な責任があろう。
 そして公明党。都知事選でいわば自民党と心中だ。結局、「政策を実現する政党」として、自民党と近づかねばならぬと思ったのであろう。これが、野党連合で鳩山氏に全面支援していたらどうだったか。おそらくは石原氏、鳩山氏の接戦となり、場合によっては再選挙、逆転もありえたかもしれない。これが、「勝たねばならない」と発言していた最高顧問・藤井富雄氏の進退問題につながるか、注目したい。
 民主党は、惨敗だ。鳩山氏が抜けた補選は抑えたものの、都知事では切り札を使ってダブルスコア負け、他の補選も……。これで、後半戦に惨敗すれば後がない。野党第一党として心機一転巻き直してほしい。私は、一番期待していたのだから。

 そして、この統一地方選の影にうごめく新ガイドライン。できれば公明は民主と共同戦線を組み、国会論議を国民によく見せ、国民投票するくらいして、民意を反映させた決定をしていただきたいと思う。

(1999/04/12、初出:「夢野の眼」第4号)


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